【転職コラム】転職の成功は応募前に決まる!?
転職活動の話を聞いたり読んだりしていると、成功談よりも失敗談から学ぶことの方が多いことに気づきます。人間は失敗から学び、成功をイメージしながら行動することで成長するもの。自分や他人の失敗からどのように学ぶべきかを考えてみましょう。
■あこがれの仕事に就くが…
私の失敗談をお話ししましょう。
編集の仕事に憧れていた私は、自分なりに編集という仕事の良さや厳しさを研究し、求人広告の内容もしっかりと理解したつもりで編集者を募集している会社に応募しました。
そして面接に臨んだのですが、そこで唐突に「営業に近い仕事も同時にやって頂くことになります。」という話を聞かされました。
編集の仕事に憧れていた私は「編集の仕事に携われるなら」と思い、納得しました。ところが、実際に働き始めると、編集に近い雑用も少しはあるものの、ほとんど営業一色の毎日。このことを上司に問い詰めると「これがうちの仕事だから」としか言いません。
また、この業界は時間が不規則だとは覚悟していたのですが、その会社では、深夜まで仕事が続くことはしょっちゅう、さらには休日出勤も当たり前の環境でした。
編集という自分がやりたい仕事をさせてもらえないこと、仕事に拘束される時間が長すぎて体がもたないということから、結局私は1年程でその会社を退職してしまったのです。
■「職種」への憧れだけで仕事を選ぶな!
この経験の中で、私は結果として2つの大きな失敗をしてしまいました。
1つは編集という仕事に対する「憧れ」だけで就職先を選んでしまったこと。
もう1つは「やりがい」というものを勘違いしてしまったことです。
いくら自分なりにその仕事や業界、会社を研究したとは言え、しょせんはおぼろげな「憧れ」優先で仕事を選んだため、同じ職業・職種であっても会社によって、その実態は様々に変わるということを私は失念していたのです。
ひとくちに「編集職」と言っても、本当に内容はさまざま。私がそうだったように、ほとんど営業というような編集もいれば、紙面のデザインばかりやっている編集もいるのです。本当に同じ職業なの?と思うこともあるほど。
ですから、現実をしっかりと理解するには、実際の仕事の現場を見たり、その仕事に携わっている方に話を聞いたりすることが大切です。例えば面接時に、実際に自分が働くであろう現場の見学、可能なら同僚の方の話を聞かせてもらえるようにお願いするのもいいでしょう。これによって会社の雰囲気や状況、社員の特徴が少しでも分かればしめたもの。求人広告だけでは見えてこない、後悔しない転職のための重要な判断材料になります。
後になって私は業界や会社のリアルな状況の研究が足りなかったことに気づいたのです。
人生の一部分を掛けるわけですから、もっと徹底して準備すべきだったのではと反省しました。
一流のアスリートや人生の成功者の多くは準備(地道な努力とも言い換えられます)で物事の八割が決まると言っています。そこまでしなくてもと言われる方もいらっしゃると思いますが、転職に限らずしっかりとした準備は成功には不可欠なのです。
■「やりがい」は他者から持たされるものではない
また、私は自分の思う仕事ができなかったことで、「やりがいが持てない」と思い込んでいました。後になって思えば、やりがいを持てなかったのではなく、持とうとしなかったのです。
やりがいは、最初から存在していたり、与えられたりするものではなく、自ら探し出して見つけるものだと思います。どのような仕事にも必ずやりがいはあるはず。そのことがわかっていないと何度転職してもやりがいは持てないでしょうし、逆にそれがわかっていればかなりの確率で、幸せな転職ができることでしょう。
私の失敗から導き出した、二つの教訓だけで必ず成功するとは言えませんが、成功の重要な要素になるのではないかと思います。
転職は人生の大きな転換期のひとつです。後悔しないように全力で挑戦しても無駄なことはありません。がんばりましょう!
ライター:宮脇 隆心(みやわき たかし)
■1972年大阪生まれ。同志社大学を卒業後、編集会社に就職。以後数度の転職を経験。映画と本をこよなく愛する。ちなみにエニアグラムはダントツで4の数値が高い。